ランドローバーは、70周年を記念し、LAND ROVERを象徴する「DEFENDER」にV型8気筒ガソリン・エンジンを搭載したハイパフォーマンスなモデルを、150台限定で発売することを発表しました。
「DEFENDER Works V8」は、エンスージアストやコレクターの間で今も高い人気を誇る1979年式「Series III Stage 1 V8」や50周年の時に発表された「DEFENDER 50th Anniversary Edition」などに搭載された初期のハイパワー・エンジンへのオマージュです。
「DEFENDER Works V8」はランドローバー史上最大のパワーと速度を誇ります。5.0リッターV型8気筒の自然吸気ガソリン・エンジンが、最大出力405PSと最大トルク515Nmを発揮します(標準仕様の「DEFENDER」は最大出力122PS、最大トルク360Nm)。「DEFENDER Works V8」の0-60mph加速は5.6秒*で、最高速度は106mphまで引き上げています。
ジャガー・ランドローバー・クラシックのディレクター、ティム・ハニングは次のように述べています。
「『LAND ROVER』を初めて公開した時から70年が経過した今、『LAND ROVER』と同じように、皆様から愛され続けている特徴的なデザインの『DEFENDER』のさらなる可能性を提示するのに、とても相応しいタイミングです。
V8ガソリン・エンジン搭載の『DEFENDER』を復刻するという話は、まだソリハルで『DEFENDER』が製造されていた2014年当時からありました。私たちは、パワフルで速い『DEFENDER』に対する要望があったことも、もちろん理解していました。今回の限定モデルは、コレクターズ・エディションをお買い求めいただくような感度の高いお客様のニーズに応えた、究極の『DEFENDER』です。」
V型8気筒のパワートレインを搭載し70周年記念モデルとして限定販売する150台の「DEFENDER」には、スポーツモードを備えたZF製8速オートマチック・トランスミッション、改良ブレーキとハンドリングキット(スプリング、ダンパー、アンチロールバー)、特別なダイヤモンドターニング加工を施した18インチSawtoothアロイホイール、265/65 R18オールテレイン・タイヤを採用しています。
エクステリアは、2種類のサテンフィニッシュを含む8色から選択が可能で、サントリーニブラックのルーフ、ホイールアーチ、フロントグリルがコントラストになった映えるデザインです。アルミニウム製のドアハンドル、燃料タンクのフィラーキャップ、ボンネットの「DEFENDER」レタリングには機械加工が施されています。さらにBi-LEDヘッドライトを採用するなど、ライティング全般も改良しています。
インテリアは、ダッシュボード、ドアパネル、ハンドル、Recaroスポーツシートにウィンザーレザーを使い、ランドローバー・クラシック独自のクラシック・インフォテインメント・システムを搭載しています。
「DEFENDER Works V8」のホイールベースは90と110から選択が可能で、ランドローバー・クラシックから直接お求め頂けます。英国での販売価格はホイールベース90のモデルが150,000ポンド(約2,280万円)からとなります。
また、「DEFENDER Works V8」はガソリン同様に改良版TDCiディーゼル・エンジン、ハイパフォーマンスなサスペンションやブレーキキットなども、近日中に選択可能となる予定です。
ランドローバーは、「DEFENDER」が培ってきた歴史や伝統を受け継ぎ、そのテクノロジーや草分け的なエンジニアリング、デザインの専門知識をいかして、「DEFENDER」の名を後世に伝えていきます。
*ホイールベース90モデルの場合
テクニカルデータ: LAND ROVER DEFENDER WORKS V8 (70周年記念モデル)
<エンジン/トランスミッション>
排気量(cc):4,999
シリンダー:V型8気筒自然吸気ガソリン(EU5)
最大出力(PS):405 @ 6,000rpm
最大トルク(Nm):515 @ 5,000rpm
トランスミッション:
ピストル・シフトレバー付き8速オートマチック・トランスミッション、全輪駆動(AWD)、
2速トランスファーボックス、ヘビーデューティーフロント&リア・ディファレンシャル、
トルクバイアス・センター・ディファレンシャル
<シャシー>
フロント/リアサスペンション:
(フロント)ライブビーム・アクスル、コイルスプリング、テレスコピック・ダンパー、
パナールロッド、ラジアスアーム、アンチロールバー
(リア)ライブビーム・アクスル、コイルスプリング、テレスコピック・ダンパー、
「A」フレーム&トレーリングリンク、アンチロールバー
フロントブレーキ:サーボアシスト335mmディスク、4ピストン・キャリパー
リアブレーキ:サーボアシスト300mmディスク、4ピストン・キャリパー
ホイール&タイヤ:ダイヤモンドターニング加工18インチSawtoothアロイホイール、
265/65 R18オールテレイン・タイヤ
ステアリング:リサーキュレーティングボール、電動アシスト
<パフォーマンス>
0〜60mph(秒):5.6秒(*ホイールベース90の場合)
最高速度(mph):106mph(リミッター制限)
販売対象市場
「DEFENDER Works V8」は、英国で提供されるほか、MENA(Middle East & North Africa)とヨーロッパで個人輸入が可能で、輸入時のコンバージョン規則が適用されます。なお、日本市場への輸入販売の予定はありません。
V型8気筒エンジン搭載 「DEFENDER」の歴史
– 「LAND ROVER DEFENDER」とその後の量産モデルへのV型8気筒エンジンンの搭載は、1979年の「Series III Stage 1 V8」より始まりました。キャブレター搭載3.5リッター Rover V8エンジンの出力は90bhpでした。
– 1983年の「LAND ROVER 110」と1984年の「LAND ROVER 90」から、「Series III Stage 1 V8」と同じ3.5リッター Rover V8エンジンを搭載していましたが、当初の出力は113bhpで、1987年に135bhpにアップグレードしています。
– 1992年の北米仕様(NAS)「DEFENDER 90」および「DEFENDER 110」のみに、182bhpの燃料噴射方式3.9リッター Rover V8エンジンと4速オートマチック・トランスミッションを採用しています。
– 1998年に、第2世代「RANGE ROVER」の燃料噴射方式190bhp 4.0リッターV型8気筒エンジンが、4速オートマチック・トランスミッションとともに「DEFENDER 90 50th Anniversary Edition」限定モデル
に搭載されました。
– 5.0リッター自然吸気エンジンを搭載した2018年「DEFENDER Works V8」は、1998年以来の「LAND ROVER DEFENDER」として初めて正式にV型8気筒エンジンを搭載したモデルです。