パナソニック・ジャガー・レーシングは、ABB FIA フォーミュラE選手権の2018/2019シーズン 第4戦 メキシコシティ・グランプリに出走しました。ネルソン・ピケJr.が、レース中に大クラッシュするというアクシデントに遭いリタイアとなりましたが、ミッチ・エバンスは決勝レースを7位でフィニッシュし、チームに貴重な追加の6ポイントをもたらしました。なお、ネルソン・ピケJr.はクラッシュ後に「I-TYPE 3」から脱出し無事でした。
ネルソン・ピケJr.は、クオリファイ・セッションの第1セクターで最速タイムを打ち出すも、スーパーポール・シュートアウト・セッションへの進出には至りませんでした。しかし、その後のロビン・フラインス(エンビジョン・ヴァージン・レーシング)のペナルティによって決勝レースの出走順が繰り上がり、最終的にネルソン・ピケJr.は11番グリッド、ミッチ・エバンスは17番グリッドからのスタートとなりました。
ネルソン・ピケJr.は、8位争いを繰り広げていたターン14で、ジャン-エリック・ベルニュ(DSテチータ・フォーミュラEチーム)のリアのホイールに接触し、マシンが宙に浮き、ABB FIA フォーミュラE選手権史上最大級の大クラッシュをしてしまいます。マシンは深刻なダメージを受けましたが、ネルソン・ピケJr.には怪我はありませんでした。
ミッチ・エバンスは驚異的な追い上げを見せ、順位を10上げて7位でレースを終え、貴重な6ポイントを獲得しました。今シーズン4戦連続でのポイント獲得です。
ドライバー、ネルソン・ピケJr.のコメント:
「ポジションを上げるために攻めていましたが、他チームのマシンに触れてしまい、クラッシュしてしまいました。非常に悔しいですが、これがレースです。順調にスタートを切って9位まで追い上げ、そしてさらにジャン-エリック・ベルニュをオーバーテイクする算段でしたが、私がまだ加速をしている間に彼がブレーキを早めにかけたことで、彼のリアタイヤを巻き込んでしまいました。日曜日にはテスト走行があるのですが、それまでに破損したマシンをチームが修復してくれることを願っています。」
ドライバー、ミッチ・エバンスのコメント:
「他のコースに比べ、直線での追い抜きがうまくいかず、全体的にタフなレースでしたが、始めの2、3周は運が味方につき、順調でした。ネルソン・ピケJr.のアクシデントで出されたレッドフラッグを機に、いくつかポジションを上げることができました。彼が無事で本当に安心しています。18番グリッドから順位を上げ、ポイントを獲得できたことはとても嬉しいです。今シーズンはエネルギー管理もうまくいっており、昨年の経験をいかして成長できています。ただ過去2回のクオリファイ・セッションではあまり良い結果を残せていないので、表彰台や勝利を獲得するためにも、改善する必要があると感じています。」
パナソニック・ジャガー・レーシング・チームのディレクターであるジェームズ・バークレーのコメント:
「まずは大きなアクシデントとなったにも関わらず、ネルソン・ピケJr.が無事だったことにチームとして安堵しています。またこれは、新型『I-TYPE 3』の強靭さの実証にもなったかと思います。ネルソン・ピケJr.は攻めの姿勢を貫いていましたが、ジャン-エリック・ベルニュが進路を変えた際に早めにブレーキをかけ、ネルソン・ピケJr.の行き場がなくなってしまったことで起きたアクシデントに見えました。一方ミッチ・エバンスは、見事なオープニングラップでスタートし、セーフティーカーやレッドフラッグが出てくる頃には、すでに18番グリッドから11番グリッドまで順位を上げていました。
また、私たちはミッチ・エバンスのために積極的な戦略を立て、彼はそれを着実に実行してくれました。残念ながらレッドフラッグからの再スタート後、彼はジャン-エリック・ベルニュの後ろに長時間つくことになりましたが、7位まで順位を上げ、決勝レースで他チームが直面したバッテリー問題を抱えることなくレースを終えました。チームは完璧なエネルギー配分ができたと思います。次戦の香港グランプリに向け、クオリファイ・セッションでのパフォーマンス改善に注力していきます。今回のレースでもフリー・プラクティス・セッションではいい走りを見せていたので、クオリファイ・セッションでも一貫して速いラップタイムを残せるようにするのが課題です。」
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