ジャガー「FUTURE-TYPE コンセプト」2040年以降を見据えたビジョンを発表

170911jaguar_future_type_exterior

ジャガーは、次世代のニーズに応えるモビリティをデザインし、プレミアム・コンパクト・モデルのオンデマンド・ビークル・コンセプト「FUTURE-TYPE」を発表しました。

「FUTURE-TYPE」は、お客様がフル充電された状態の車をオンデマンドで呼び出すことができるモビリティの世界を示唆した完全自動運転車のコンセプト・モデルです。自動運転やコネクテッド技術、電動駆動やシェアード・モビリティ(ACES)を取り入れており、自動車の未来を垣間見ることができます。

その中核を担うのが、コネクテッド技術を搭載した世界初のインテリジェント・ステアリング・ホイール「Sayer」です。家の中にあり、信頼できる仲間になるというコンセプトのもとつくられています。「E-TYPE」を手掛けた伝説のデザイナーであるマルコム・セイヤー(Malcolm Sayer)にちなんで名付けられたこのステアリングホイールは、世界で初めて、音声で作動する人工知能(AI)を備え、何百ものタスクを処理します。「Sayer」は、お客様のために車両を呼び出し、音楽をかけ、レストランを予約し、さらには冷蔵庫の中身までを把握します。「Sayer」は車にとっての「鍵」となるだけでなく、当社のオンデマンド・サービス・クラブのメンバーカードとしての役割も担います。クラブのメンバーになると、自分が車の唯一のオーナーになるか、またはコミュニティの人々と共有するかを選択することが可能です。つまり、車を所有するという時代から、ステアリングホイールのみを所有する時代が訪れるのです。

自宅から2時間ほど離れた場所で、翌日朝8時から会議がある場合、リビングでくつろぎながら「Sayer」に指示するだけで、出発時間に家から出れば車が自動的に自宅前に到着しており、さらには目的地までのおすすめのドライブコースを提案してくれます。

「Sayer」が先進HMIシステムの中核となり、常にドライバーの世界とつながっていますが、自ら運転をして楽しみたい場合にはコネクト機能を使用しないことも可能です。乗員たちは自らが求める情報を呼び出し、自宅や職場、家族、友人に関する出来事をチェックすることができ、生活のあらゆる部分と常につながっています。各人が求める情報に、それぞれのタイミングで、あるいは同時にアクセスするができ、欲しい情報を呼び出して、不要な情報を遮断することが可能なのです。

ジャガーのデザイン・ディレクター、イアン・カラムは次のように述べています。
「『FUTURE-TYPE』は未来のドライビングと自動車を所有するということに関して、将来の可能性を提示しています。デジタル化と自動運転が進化する時代に、プレミアム自動車ブランドとして今後も魅力的な存在であり続けるための当社のビジョンの一例なのです。
『FUTURE-TYPE』というコンセプトは、2040年以降のお客様を見据え、オンデマンド型のジャガーの実現を模索する先進研究プロジェクトなのです。もし、市街地を自動走行できるオンデマンド型車両が選択肢としてあれば、通勤に使用したり、車自らが子どもたちを学校まで迎えに行ったり、あるいは、週末に自身で運転を楽しんで遠方に出かける、といったことが可能となります。私たちは、お客様の様々な用途に対して24時間365日対応のサービスを提供し、競合会社を凌駕していく必要があるのです。」

未来の世界では、フル充電された状態の「FUTURE-TYPE」をオンデマンドで利用することができます。そして、例えば子どもを学校に連れていく際、2+1ソーシャル・シートを備えた「FUTURE-TYPE」を呼ぶと、2人しか乗らない場合にはシートを対面に設定して、会話を楽しむことが可能で、さらに時間的、経済的に最も効率のよいルートを車が選択して目的地まで運んでくれます。

「FUTURE-TYPE」は他の車と相互通信できる技術も搭載しています。この技術により、車間距離や、車線変更、交差点や分岐点などの走行をより安全で効率的に行うことができます。これにより、道路の交通量を増やし、事故の防止につながります。また、「FUTURE-TYPE」は車幅が狭く、道路や駐車場の占有スペースを最小限に抑えます。

渋滞時や道路工事時などドライバーにストレスがかかったり退屈な区間を走行する際、もしくは仕事をしたり映画を観たりしたい場合は、「FUTURE-TYPE」を自動運転に設定することができます。逆にドライバーが運転を楽しみたい場合、「Sayer」は従来のステアリングホイールとして機能します。

この2つのアプローチによって、ドライバーは自動運転もしくはアシスト運転のいずれかを選択することができます。ドライバーによるアシスト運転を選択した場合でも、「FUTURE-TYPE」の自動運転と同じ最先端技術によるベネフィットを提供します。これらの技術はバックグラウンドで動作して自動車の状況を把握、予測、警戒するため、これまで以上に安全で楽しい未来のドライビングが可能になります。

イアン・カラムは、続けて次のように述べています。
「現在、ジャガーはお客様にダイナミックでエモーショナルなドライビング・エクスペリエンスを提供しています。ワクワクするような運転やエンジン音、アイコニックなデザイン、ドライバーが路面から得ることができる車両との一体感など、『ジャガーは特別な気持ちにしてくれる』との言葉をお客様からいただいております。『FUTURE-TYPE』では、車を所有しないという選択をする人々がいる世界、またはジャガーが自動運転車もしくはオンデマンドカーとなる未来の世界において、このようなエモーショナルなつながりをどのように実現していくのかを模索したモデルなのです。

当社の調査によると、オンデマンド・サービスやカーシェアリングが主流となる未来においても、ジャガーはラグジュアリーでプレミアムな体験の場であり、運転を楽しむものであり続ける、という結果がでています。人々は依然として移動時間や空間に対してスタイリッシュで快適であることを望んでいるのです。この先、たとえ自動車を所有しない選択が主流となったとしても、カーシェアリングの拡大に伴い、ジャガーを体感していただく機会は増えていくでしょう。」

]]>

2017.09.11