アストンマーティン、ジュネーブ国際モーターショーで Valkyrie AMR Proをワールドプレミア

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アストンマーティンは、第88回ジュネーブ国際モーターショーにおいて、センセーショナルなサーキット専用ハイパーカーの進化バージョン、Valkyrie AMR Pro(ヴァルキリーAMR Pro)を世界デビューさせます。

世界でもっとも過激なロードカー、ValkyrieをベースとするValkyrie AMR Proは、アストンマーティン・レッドブル・レーシングのチーフ・テクニカル・オフィサー、エイドリアン・ニューウェイと、アストンマーティン・チーフ・クリエイティブ・オフィサー、マレク・ライヒマンと同チーフ・スペシャル・オペレーションズ・オフィサー、デイビッド・キング率いるアストンマーティン史上最高のデザイン/エンジニアリング・チームの知識、専門知識、情熱の結晶であり、現行ルマンLMP1プロトタイプやF1マシンに匹敵するパフォーマンスを持つ究極のモデルです。

アストンマーティンValkyrie AMR Proは、2台のレーシングマシンとともに、ジュネーブ・モーターショーの会場であるパレクスポ見本市会場のホール2、スタンド#2229に展示されます。2台のレーシングマシンとは、レッドブル・レーシングのF1ショーカーと、2018年世界耐久選手権(WEC)に参戦するアストンマーティン・レーシングの新型Vantage GTEです。アストンマーティンValkyrie AMR Proは、エイドリアン・ニューウェイとアストンマーティン・レッドブル・レーシングのチーム代表、クリスチャン・ホーナーによって発表されました。発表会の檀上には、マレク・ライヒマンに加え、アストンマーティンおよびアストンマーティン・レッドブル・レーシング公式ウォッチパートナーであるタグ・ホイヤーのCEO、ジャン-クロード・ビバーも同席しました。

Valkyrie AMR Proの技術的な詳細は今後明らかになりますが、現時点で公開可能な主要データだけを見ても、その類まれな性能は明らかです。圧倒的なサーキット・パフォーマンスのカギを握るのが軽量構造と非常に高いダウンフォースを生み出すエアロダイナミクスです。このハイパーカーの車両重量はわずか1,000kgで、ダウンフォースはこの重量を上回ります。

この前例のない数値を実現するため、アストンマーティンValkyrie AMR Proの空力特性は、ダウンフォースの大幅な増強を目指して一新されました。中でも目立つのは、ワイド化されたボディワークとさらなる大型化が進んだフロント/リア・ウィング・エレメントであり、サーキット走行のニーズに特化した改良型アクティブ・エアロダイナミック・コントロール・ストラテジーが組み合わされます。重量削減のため、ボディワークには、カーボンファイバーによる軽量構造が採用されています。ヒーター/デミスター・ブロアやインフォテインメント・スクリーンを廃止する一方で、ポリカーボネート・ウィンドスクリーン(ヒーターエレメント入り)やサイド・ウィンドゥ、カーボンファイバー・サスペンション・ウィッシュボーン、レーシング・バケットシート、軽量エグゾースト・システムなど超軽量サーキット専用コンポーネントを採用した結果、1,000kgの重量目標を達成しました。

6.5リッター自然吸気V12エンジンのエミッション・コントロール・システムのキャリブレーションを変更するとともに、エネルギー回生システムの制御ソフトウェアを再プログラミングしたことにより、総出力はValkyrieロードカーを上回る1,100bhp以上を発生し、1kg/1bhpを上回る夢のパワーウェイト・レシオを実現しました。言い換えれば、1kgの質量の推進力に1bhp以上のパワーが使えるということになります。

Valkyrie AMR Proは、ただ単に最高速度を追求したクルマではありませんが、その強烈なダウンフォースにも関わらず、そのトップスピードは225mph(約360km/h)に達します。トップスピード以上にラップタイムの短縮に貢献するのは、3Gを超える横G耐性であり、型式認証を取得しているロードカーを遥かに凌ぐレベルに達しています。

レッドブル・レーシングのチーフ・テクニカル・オフィサー、エイドリアン・ニューウェイは、次のように語っています。「このジュネーブで、Valkyrie AMR Proとアストンマーティン・レッドブル・レーシングのF1ショーカーを同時に展示することができて、感無量です。アストンマーティンValkyrieロードカーには、F1を通じて培った経験が惜しげなく投入されています。AMR Proバージョンでは、公道走行用の型式認証を受けるという制約が取り払われただけでなく、実用性さえも重視しなくて済むようになりました。皆様には、このモデルの秘密をいくつかお教えすることはできますが、すべてはご容赦ください。ラップタイムの予測は、いずれ公表できると思います。ごく控えめに申し上げても、実に印象的な数値であることに間違いはありません。」

アストンマーティンCEOのアンディ・パーマーは、ジュネーブ・モーターショーのスタンドで、次のようにコメントしています。「私のことを知っている人々は、私が熱狂的なレースファンであることをご存じだと思います。ここジュネーブで、サーキット専用のアストンマーティンValkyrie AMR Pro、アストンマーティン・レッドブル・レーシングのF1マシン、そしてアストンマーティンのWECマシンを同時に見ることができて、大変嬉しく思っています。これらのクルマは、エイドリアン(ニューウェイ)、レッドブル・レーシング、アストンマーティン、そして有能なテクニカルパートナーが力を合わせると、いかに素晴らしいことが実現できるのかを示しています。今回、Valkyrieの公式オイル/燃料パートナーとして、Mobil 1とEssoも加わりました。アストンマーティンValkyrie AMR Proは、圧倒的な性能を備えたハイパーカーです。」

アストンマーティン・レッドブル・レーシングのチーム代表、クリスチャン・ホーナーは、デビュー・イベントの檀上で次のように述べています。「ここジュネーブで、Valkyrie AMR Proを発表することができて、大変嬉しく思っています。このクルマは、レッドブル・レーシングとアストンマーティンの関係における、革新的な次のステップとなるでしょう。私たちは、このパートナーシップによる偉業を成し遂げるため、共同で野心的かつ先駆的なロードマップを策定しました。Valkyrie AMR Proは、そのロードマップにおける新たな一歩となるものです。」

アストンマーティンValkyrie AMR Proの製作台数は、わずか25台です。お客様への納車は、2020年に開始される予定です。クルマは既に完売しています。

2018.03.08